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2025.7.5脂肪性の肝疾患 -MASLD(マッスルド)-

最近の日本では肝がんや肝硬変(肝臓が慢性的なダメージを受け硬くなること)の原因として、飲酒に関連しない、生活習慣の乱れが原因とされる脂肪肝の割合が増加してきています。

これまでは、飲酒に関連しないことから「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD:ナッフルド)」と呼ばれていましたが、近年、「アルコール依存症」や「肥満者」のような差別的な表現を避けるため、「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患:metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease(MASLD:マッスルド)」と名称が変更されました。

 

診断・検査

肝臓に脂肪が蓄積していることに加え、過体重、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などがある患者さんの場合には、飲酒量の違いにより、MASLDまたはMetALD(代謝機能障害アルコール関連肝疾患:メットエーエルディ)と診断します。(表1)また、血液検査や画像検査、組織検査によって肝臓の硬さを調べ、肝硬変やそれに近い状態だった場合には、食道静脈瘤や肝細胞癌の検査も必要となる場合があります。

 

表1

代謝機能障害関連脂肪性肝疾患

(MASLD)

代謝機能障害アルコール関連性肝疾患

(MetALD)

男性:アルコール210g/週未満

   (ビール750ml/日未満)

男性:アルコール210~420g/週未満

   (ビール750~1,500ml/日未満)

女性:アルコール140g/週未満

   (ビール500ml/日未満)

女性:アルコール140~350g/週未満

   (ビール500~1,250ml/日未満)

 

治療(生活習慣の改善と関連する疾患の管理)

MASLDは心血管疾患のリスクを高めるなど全身の病気にも関連しているため注意が必要です。治療には生活習慣の改善が重要であり、過体重の場合にはカロリー制限フルクトース(果糖:フルーツや蜂蜜、砂糖に含まれている)の接種制限といった食事療法や有酸素運動・レジスタンス運動(スクワット、腕立て伏せ、ダンベル体操など)を行うことで、現在の体重から5~10%の体重減少を目指します。また、糖尿病や高血圧症、脂質異常症の適切な管理も不可欠であるため、かかりつけ医に相談することが大切です。

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